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ローンが残っている楽器も買い取ってくれる?

ローンを組んで楽器を購入したけれど、使わなくなってしまったから売りたい場合、既に完済してしまっているなら特に問題なく買い取ってもらえるだろうと思いますが、まだ残債があるとなると売れないかもしれないと思うのはもっともなことです。まだ返済を続けなければならない状況で買い取ってもらうことはできるのでしょうか。

住宅や自動車の場合との違いを知ろう

楽器をローンを組んで購入し、まだ残債があるというときに買い取ってくれないかもしれないと思うのは住宅や自動車の購入のケースが念頭にある場合がほとんどです。住宅や自動車の購入のために金融機関で借り入れをするときには、購入する住宅や自動車を担保とするのが基本になっています。

このようなお金の借り方をして担保となっているものを売ろうとしてもどの業者も応じてくれません。事業資金の獲得のために自宅を抵当に入れたという場合にも自宅を売ろうとしても売れないということになります。担保となっているものは自分自身が独占的に所有しているものではなくなるため、他の個人や法人などの所有権を渡すことができないのです。

考えてみれば単純なことで、お金を借りて住宅を建ててその住宅を担保にしたとしましょう。その住宅を業者に買い取ってもらい、借金の返済をやめたら金融機関は担保からお金を取り返すことができなくなってしまいます。このような詐欺まがいの行為を禁止するために担保になっている動産や不動産の売買はできなくなっているのです。

土地や建物などの不動産や自動車は所有者が国や地方自治体によって管理されているので、売買のときには法的な手続きが必要になります。その影響もあって残債がある状態では売れないということになってしまうのです。

一方、楽器の場合には少し状況が異なります。例えば、ピアノを購入するために金融機関でお金を借りたという場合に、そのピアノを担保にできるような金融商品を扱っている金融機関はありません。確かにピアノには数千万円の価値があるものもあるため、担保として十分な価値があるものもあるでしょう。

しかし、一般的には数万円から百数十万円程度のものが多く、担保として用いられることはないのです。そのため、金融機関としても特殊なケースのために特別に金融商品を用意していることはあまりありません。通常は目的別に定められたショッピングローンを利用したり、カードローンを使ったりすることになります。

この場合には基本的には無担保になっているので、買った商品が担保として確保されてしまうことはありません。借金を返済している最中であっても購入した商品は自分の所有物になるのです。

基本的には問題なく買い取ってもらえる

残債がどれだけ残っていたとしても、購入した楽器は自分の所有物なのでいらなくなった場合には自由に売ることができます。買取業者でも残債があるかどうかを確認することはなく、特に何か手続きをすることもなく買い取ってもらえるでしょう。一般的には査定を受けて買取価格がいくらになるかを見積もってもらい、その価格で納得できたら品物を渡す代わりにお金を受け取るという流れで取引をおこなえます。

業者にもさまざまなものがあり、総合リサイクルショップや音楽関連の専門店、ピアノやギターなどに特化したさらに専門的なショップなどが候補になるでしょう。どのタイプの業者であっても特にまだお金を借りたままなのかといったことを聞かれることすらありません。

また、業者によって申し込み方法にも違いがあり、店頭で申し込む場合もあれば、ネット経由で申し込みをして宅配便で送ったり、自宅まで引き取りに来てもらったりする場合もあります。どの方法を選んだとしても残債の有無が影響することはありません。

店頭で取引をする場合にお金を借りているかどうかということを口頭で聞かれると、周りに知人がいたら困ってしまうという人もいるでしょう。基本的にはそのような言及は全くないので安心して売ってしまうことができます。

一方、購入した時点で所有物になっているので業者に買い取ってもらう以外の方法で売っても問題はありません。インターネットオークションやフリマアプリを使って個人相手に商品を売るのが流行していますが、このようなサービスを利用して売ることもできるので検討してみても良いでしょう。

ただし、買取業者に依頼する場合と違って基本的には自己責任での取引になります。商品の受け渡しやお金の受領などでトラブルが発生するリスクもあることを覚悟しておきましょう。安心して取引できるようにしたいと思ったら業者に買い取ってもらうに越したことはありません。

返済のために売るということも可能

金融機関でお金を借りて住宅や自動車を購入したけれど、返済が苦しくなったから手放すというケースもあります。楽器の場合にも同じことが可能で、返済のために買い取ってもらうというアプローチを考えても問題ありません。

例えば、240万円の借り入れをして300万円で購入したオルガンの返済を毎月5万円ずつしていたけれど、2年で返済が苦しくなってしまったというケースを考えてみましょう。2年間で24回の返済をしているので既に返済を終えている金額は120万円です。2年間で付いた利子が20万円だったとすると、返済しなければならないお金は140万円になります。

ここでオルガンを売ろうと考えてさまざまな業者と掛け合ってみたところ、100万円で売れるとわかったとしましょう。その全額を返済に使用すると考えると、返済しなければならないのは40万円だけになるのです。出て行く現金は購入時点で60万円、その後は毎月5万円、最後に売る時点で40万円という形になります。

最初に300万円をまとめて支払うのに比べるとかなり負担が小さくて済んだことがわかるでしょう。もしこの2年でもうオルガンは必要ないと思ったなら、トータル240万円でオルガンを2年間楽しむことができたと考えることが可能です。

このときに重要なのが、返済する前に売ることができるという点で、住宅や自動車の場合とは順番を逆転させられます。先に返済しなければならない場合には返済のためのお金を確保しなければならず、場合によっては他の金融機関でお金を借りて多重債務になってしまうかもしれません。その心配がないというのは楽器を買うときにも売るときにも理解しておいたほうが良いポイントです。

また、売ったからといってすぐに完済しなければならないわけではありません。先ほどの例になぞらえるなら、売ったことで得た100万円は懐に入れてしまい、そのまま継続して毎月5万円の返済をしても大丈夫なのです。あるいは100万円だけ繰り上げ返済をしてしまうこともできます。このような自由があるということは念頭に置いておきましょう。

 

ローンを組んで楽器を購入したときには完済しないと売れないのではないかと思う人もいます。住宅や自動車の場合には買ったものが担保になっているのでその通りですが、楽器の場合には無担保ローンを利用することになるので問題はありません。どの業者でも買取に応じてくれるので、不要になったら売ってしまいましょう。

手続きの中でお金を借りているかどうかについて言及されることはないため、他人に借金について知られてしまうこともありません。毎月の支払い額が大きくて生活が苦しくなったときにも売ったお金を使って返済できるので、困ったときには買取を検討してみるのが肝心です。

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