オーボエの買取相場はどのように決まる?査定のポイントをご紹介!
初心者向けでも30万円はする、高額なことで知られているオーボエ。それだけに中古品の需要もあり高価買取が期待できます。しかし、どんなものでも高く買ってもらえるわけではありません。メーカーや状態、ショップ選びなどで大きく買取価格が変わるのです。これを読むことで、オーボエを高く買い取ってもらう方法がわかるでしょう。
オーボエの買取相場はメーカーや品番で変わる
メーカーや品番は買取価格を決める最初の要素です。メーカーは日本に入ってくるオーボエ自体が多くないのでかなり限られており、ここで紹介しているところのものなら、それなりの買取価格が期待できるはず。音を出すまでに調整などで相当なコストがかかるであろう、ジャンク品と呼ばれる状態のものでも、数万円程度の買取価格は付けてくれることでしょう。
しかし、読みすすめてもらえばわかると思いますが、一般的に知られているオーボエのメーカーはほとんどありません。正体不明のオーボエが出てきたなら決して捨てたりはせず、買取ショップで査定してもらいましょう。
■オーボエ3大メーカーとは?
「マリゴ(Marigaux)」「リグータ(Rigoutat)」「ロレー(F.Loree)」がオーボエ3大メーカーと呼ばれています。いずれもフランスのメーカーで、ロレー以外は入門用のモデルをラインナップしているのが特徴。マリゴは学校の備品でもよく見かけるので、もっとも一般的なオーボエメーカーといえるかもしれません。とはいえオーボエは製造するのに貴重な木材を用いたり、高い技術が必要とされたりする楽器です。入門用だったり学校の備品だったりしても、40万円は下らないものなのですが。
■ほかにもある人気メーカー
3大メーカー以外にも、オーボエを手掛けているところはあるものです。世界で唯一の総合楽器メーカー「ヤマハ(YAMAHA)」は品質にばらつきがないことで高く評価されており、入門者向きのモデルもそろえています。初めて購入したオーボエはヤマハという方も多いことでしょう。
「ムジーク・ヨーゼフ(Musik Josef)」は沖縄にあるユニークなオーボエ専業メーカー、プロ奏者の仲村幸夫氏により創業されました。
「J・マイケル(J.Maichell)」は日本で企画したものを海外製造することで、リーズナブルな価格を実現したメーカーです。
他には現在主流となっている「フランス式」を根付かせたことで知られる老舗メーカー「ロレー(Loree)」、ハンドメイドと最新の技術を融合させることで斬新なモデルを生み出している「ビュッフェ・クランポン(Buffet Crampon)」も、人気の高いメーカーです。
■品番で何がわかる?
オーボエは上管と下管、音が出る部分である「ベル」の3分割で収納されていますが、それぞれのジョイント部には、品番や製造番号であるシリアルが刻印されているでしょう。品番からわかるのがグレード、どれくらいの定価で販売されていたかがすぐわかりますから、写真やメールでおおよその査定額を知りたい場合には必須の事項となります。
ちなみにマリゴならルメール(Lemaire)、リグータならデルフィーヌ(DELPHINE)、ヤマハならYOB-431や432が、入門モデルの品番です。シリアルでわかるのは製造時期で、新しいほど買取価格は高くなりますから、こちらも重要な査定ポイントとなります。写真などで簡易査定を依頼するときには、品番とあわせてショップに知らせるようにしましょう。
オーボエの査定ポイント
メーカー名、品番、シリアルは重要な査定ポイントですが、それだけで買取価格を決めることはできません。なぜならオーボエに限らず、楽器で重要なのは状態のよし悪しだからです。
■本体に割れはないか?
入門モデルには樹脂製のものもありますが、本体に木を用いているのがオーボエです。ヒビや割れが発生しやすく査定価格が下がりがち。使用後には管内の水分をしっかりと取り、温度変化の少ない乾燥しすぎないところで保管しておきましょう。
■タンポなどの状態はよいか?
本体の穴を抑えるために付いているパッドがタンポ、プロによるメンテナンスをおこたっていると、タンポが破れてしまいます。また同様に起こりがちなのがキィのガタツキ、長年使っていないとキィがスムーズに動かないこともあるでしょう。これらは査定のマイナスポイントになってしまいます。
オーボエを高く売るためにできること
もともと高価な楽器ですし中古品の需要も高いことから、それなりの買取価格が期待できるのがオーボエです。しかし、少しでも高く売りたいのなら以下のポイントが大切、買取を依頼する直前に行っておきましょう。
■汚れやホコリは取り除こう
重要になるのは日ごろの手入れと定期的なメンテナンスです。演奏後は管体の水分をスワブでしっかりと取り、タンポにクリーニングペーパーをはさみ、キィに付いた指紋をふきとることを習慣づけておくことで、買取価格もずいぶん変わってきます。定期的にプロによるメンテナンスを受けていたなら、これも買取価格に好影響をおよぼすでしょう。とはいえ査定直前となってはいずれも間に合いませんから、乾拭きでホコリや汚れは取り除くくらいはしておきましょう。査定において見た目は非常に重要です。
■メンテナンスに出すのは考えもの
割れやタンポなどの状態は重要な査定ポイントで、査定価格が下げられてしまうことは上でお話した通りです。だからといってメンテナンスに出してから査定してもらうのは考えもの、かかった金額を買取価格の上乗せで回収できるとは限らないから。あきらかな不良箇所があるオーボエでも、そのままの状態で査定に出すことをおすすめします。
■最重要はショップ選び
オーボエを高く買い取ってもらうのに、最も重要なポイントは中古楽器の取り扱い、中でも管楽器に慣れているところです。ベストは中古品を店内で販売しているようなショップで、理由は中古のオーボエが欲しいという、買い手が付いている可能性が高いから。ショップ側も売れるとわかっているなら、強気な買取価格を提示することができます。
そのようなショップがないからといって、中古衣料や家具をメインであつかっているような、総合リサイクルショップへ持ち込むのは絶対にやめましょう。なぜならオーボエの価値もわからなければ、状態を見る目も持っていない見込みが大きいからです。自信がなければ正当な買取価格は提示できません。捨て値で大切なオーボエを手放すことになりかねないのです。
■査定依頼は複数のショップで
ひとつのショップだけで査定してもらって、そこで手放してしまうのはやめましょう。複数、できれば3店舗以上のショップに査定を依頼し、もっとも高い価格を付けてくれたショップに買取を依頼しましょう。理由はひとつのショップだけでは、買取価格が正当かどうかを判断するのが難しいから。複数のショップで査定してもらうことで、相場がわかってくるのです。このことはオーボエに限らず、高価買取を狙うならどんな場合にも行うべきといえるでしょう。
中古楽器を買取・販売しているショップといっても、なかなか身近に見つけることは難しいかもしれません。しかし、買取前のショップ選びは高価買取を狙うのにもっとも大切なことです。複数のショップを比較し、きちんと適正かつ高額で買い取ってくれるところを探しましょう。また、今回ご紹介したオーボエを少しでも高く買い取ってもらうためのポイントを、しっかり押さえておきましょう。