長期間使っていなかった楽器は買取可能か
使わなくなった楽器を、そのままゴミとして捨てるのは大変勿体ないことです。少しも無駄にしないよう、買取を依頼して現金化したいところでしょう。長期間使っていなくて、補修や点検もしていなかったのに値段がつくのかどうか説明していきます。
ずっと使っていなかったピアノは買取されるのか?
繊細な楽器の代表格であるピアノは、補修や点検が行われていないと価値が下がる可能性があります。大部分が木材で、気温や湿度に音が左右されます。高い音を出すために、1つの鍵盤に弦が3本使われている部分もあるので、湿気によって木の歪みから音が不安定になりやすいです。
年に1回から2回程度は調律が必要なのに、長期間使っていないときは調律しない場合があるでしょう。 適切な環境で保管され、弾かなくても調律だけは欠かさなかったのであれば、豊かな響きが維持されている可能性が高いため、買取店でも査定をしてもらえる可能性が高まります。
鍵盤とペダルに問題がなく、変色も無ければ問題ないでしょう。多少色あせていても、交換することでピアノとして使えるようであれば、高額査定が期待できます。査定を受ける前に、ホコリなどの汚れを取り除いておくとより良いです。
値段がつかない可能性があるのは、調律していなかったことだけでなく、音が出ないとか致命的な大きな破損がある場合などです。湿気により、カビなどが内側に目立っていたら残念ながら価値がだいぶ下がります。
シンセサイザーは長期間使っていないと故障しやすい
電子楽器の中でもシンセサイザーは、多様な音を奏でる事ができるため人気が高いです。中古でも値段が下がらず、高額で販売が行われていることが多いです。全体のサイズが大きく、保管しておくのも邪魔になるので買取を依頼する人が多いですが、長期間使っていなかったシンセサイザーは査定を受けられない場合があります。
シンセサイザーのような電子楽器は定期的に通電しないと、すぐ壊れてしまう弱さがあります。どこがダメになったのかを見つけるのも大変で、修理に高額な費用がかかってしまう場合が多いので、鳴らないシンセサイザーをお断りする店が多いです。電池駆動タイプは電池を入れたまま放置しておくと、電池の液漏れからサビが発生して故障します。
電子楽器に強く、補修や点検を自社で行なっている店舗であれば、査定してくれる場合があります。専門店であるほど可能性が高まるので、普通の買取店より楽器専門店を選ぶべきですし、シンセサイザーを専門にしている所があればより良いです。
近隣になくても、今は宅配で引き受けてくれるところもあるので、諦めずに全国対応している店舗を探しましょう。
管楽器は長期間放置した環境により売れなくなる
管楽器は、サックスやトランペットにトロンボーンなどとても種類が多いです。クラリネットやオーボエは木製ですし、サックスやフルートなどは金属でできています。どの素材で制作されていてもきちんとケースにしまわれていれば、長期間放置していても大丈夫だと考えがちです。
でもそれは大きな間違いで、湿気や気温が高い場所に置かれていたら価値がなくなっている可能性があります。直射日光があたっていたら余計にマイナスで、ひび割れが起きていたら受け付けてくれない店舗もあるでしょう。温度の変化で管楽器はバランスが崩れやすく、特にタンポの部分は乾燥にも弱くなっています。
ずっと手入れが行われていないと、皮脂が残っていた部分に変色が発生したり、メッキの剥がれが起きたりしている事が多いです。少しの凹みでも音色が変わってしまうため、価格が大幅に下がります。よほど技術の高い人が修理しなければ音色が変わり、もとの音を出すことができません。
だからこそ少しでも破損があり音が出なくなっていると、買取してくれるところは少なくなります。修理を引き受けている店舗であれば、使えるパーツ部分だけ査定してくれる場合があります。
ドラムセットは人気がないと傷物には値段がつかない
ドラムセットは高額で揃えるのが大変なので、中古の需要がとても高いです。だから、長期間放置していて多少の傷があっても、演奏に問題がなければ買取をしてもらえる場合が多いです。
でも、ある程度名の知れたブランド品であることが条件になります。無名なものやブランドがわからなくなっているものは、中々買い手がつかないため、買取不可にされてしまう事が多いです。壊れていて長期的にメンテナンスされていない、サビがあるなどして汚れているなど、楽器として価値が下がる状態で無名なものなら別の手段で手放したほうが良いでしょう。
ドラムセットは自分が使いやすいようにカスタムするときが多いですが、独自のカスタムは他の人も使いやすいとは限らないため、その時点で取扱が行われなくなってしまいます。買取店よりオークションなどの方法で売れば、買い手がつく可能性があるでしょう。
ドラムセットとして査定を受けるのではなく、バラバラにすることで値段がつく場合があります。本来なら基本のセットが揃っていた方が高額になる期待が持てるのですが、部分的に壊れているものがある場合は、バラにして査定を受けましょう。
誤った保管方法を長期的にしていたらギターはアウト
置いておくときはスタンドを使う事が多いギターですが、長期間使わないときはケースにしまっておくことが多いでしょう。でももし保管方法を誤っていたのであれば、音色を奏でることがない状態になっている可能性が高いです。
ギターの弦を緩めずそのまま保管していたのであれば、ほとんどの場合ネックが反っているでしょう。ずっと使わないなら、弦自体を外してしまうのが鉄則です。1日使わないだけなら弦を緩めた程度で問題ないですが、強い力で引っ張られたままになってしまうのはよくありません。
また、触ったところはきれいに汚れを拭きとることも忘れてはいけなくて、弦も拭き残しがあると劣化させてしまいます。皮脂も問題ですが塩分が残るのが厄介で、金属部分がサビついていきます。ギターは人気がある分、多く流通している楽器なので一般的なメーカーのお手頃価格で売られていた製品なら、ダメージが大きいものをわざわざ買取する店舗は少ないです。
しっかり保管されていないと指板が割れ、表板が落ち込む劣化が出やすいです。アコースティックギターは特に保管場所の環境から影響を受けやすく、ハードケースなどで湿度が調整されていないと劣化が加速します。防虫にも気をつける必要があって、木を食べる小さな虫がいつの間にかギターを食べてしまう場合があります。虫がついたら、査定を受けても値段はつきません。
楽器をただゴミにせず一度は査定を受ける
長期間放置していたことで劣化が進み、価値が著しく低下していても、需要があれば値段がつくのが買取業界です。買取強化中に名前があるメーカーのブランド製品を持っているなら、たとえ音が鳴らなくなっていたとしても一度は査定を受けましょう。
古いものほど修理に使える部品の製造が終了している場合が多いので、現存している中古からとることが多くなっています。ボロボロでもひとつの部品に価値があれば値段がつきますので、諦めてすぐに処分するのはよくありません。
カスタムされた楽器も無名な人が行なったものは相手にされませんが、有名アーティストがカスタムしたものであれば、特別な価値が発生します。人から譲り受けたものは、色んな噂がついている場合があって、アーティストモデルの楽器などは真贋の見極めが難しいですが、プロならどこをチェックすれば良いのか分かっているので、見てもらったほうが良いです。
少しでも高額査定を受けたいなら、保管している間についたホコリや汚れをきれいにしてから受けましょう。壊れたところを修理したほうが高額になると言っているサイトもありますが、直したことでアップする査定額が修理代より下回ったら損をしてしまいます。
一度査定を受けて、修理するとかなり高額になることが確定してから修理に出したほうが無難です。
長期間使っていなかった楽器に価値を与えてくれる買取は、積極的に利用しましょう。使わなくなったらすぐに査定を受けたほうが本来なら良いのですが、中々時間がとれなかったり、愛着があったりすると手放せない場合もあります。
保管方法がしっかりしていれば、価値が大幅に下ることがないので、とりあえず査定を受けてみることが肝心です。