和楽器を売りたい!高値買取が期待できる和太鼓の特徴とは
もう使用しない和太鼓を売りたいと思っても、なかなか和太鼓の買い取りを行っている業者は少ないです。そもそも、和太鼓は高く売れるものなのでしょうか。そこでこの記事では、和太鼓の買取相場や、高値での買い取りが期待できる和太鼓の種類、そして、和太鼓を少しでも高値で売却するためのポイントなどを紹介していきます。
和太鼓は高値で売れる?
そもそも、和太鼓は高値で売れるのでしょうか。ギターやピアノなどのメジャーな楽器と比べると、あまり活発に流通しているイメージがないかもしれません。せっかく和太鼓を売却しても、二束三文では悲しいですよね。実は、和太鼓は高値での買い取りが期待できる楽器なのです。その理由について、いくつか解説していきます。
和太鼓は根強い人気がある
和太鼓は、縄文時代にはすでに情報伝達の手段として使われていたほど、長い歴史を持ちます。平安時代になると、田楽(でんがく)の隆盛をうけ、お囃子太鼓が流行しました。そして、室町時代と江戸時代には能楽や歌舞伎などの伝統芸能に用いられており、日本の伝統芸能において非常に重要な位置を占めています。
現代でも、歌舞伎や能楽のような伝統芸能から、伝統文化を題材にした舞台、さらには現在も日本各地で活発に催されている地域太鼓まで、幅広いシーンで需要があるのが、和太鼓なのです。こうした根強い人気があることから、和太鼓は高価買取が期待できるのです。
現在、和太鼓への注目度が増している
現代になってから、とあるシーンで和太鼓への関心が増しています。それは裕福な外国人観光客です。日本文化への関心を持つ外国人は年々増えており、和太鼓への注目も、それに合わせて過熱しています。アメリカでは和太鼓を大胆に取り入れたロックバンドが大ヒットを飛ばしていることからも、その注目度が分かります。また、楽器としてではなく、インテリアとして購入する外国人観光客もいます。和太鼓には、骨董品としての価値もあるのです。
高値買取が期待できる和太鼓の特徴
ひとことに和太鼓といっても、さまざまな種類があります。では、その中で、どのような和太鼓が高値で買い取られているのでしょうか。
和太鼓には大きく分けて、長胴太鼓、附締太鼓、桶胴太鼓の3種類があります。これらの種類について、高価買取が期待できる特徴について解説していきます。
和太鼓1:長胴太鼓
「宮太鼓」とも呼ばれる「長胴太鼓(ながどうだいこ)」は、社寺祭事から地域のお祭りまで採用される、代表的な和太鼓です。長胴太鼓はもともと、胴にケヤキが使用されていました。木目の美しいケヤキを自然乾燥させ、中をくりぬいて牛皮を張って作ります。
ですが、ケヤキが貴重な木材となったため、現在ではセンノキやクスノキなどの木材が、代替として使用されることが多くなりました。長胴太鼓は最もメジャーな和太鼓のため、需要も高く、高価買取が期待できます。とくにケヤキが用いられた長胴太鼓は、中でも高値がつきます。
和太鼓2:附締太鼓
「附締太鼓(つけしめだいこ)」は、長胴太鼓と同じく、木材をくりぬいて製作された和太鼓です。長胴太鼓は張った牛皮を「鋲(びょう)」と呼ばれる金具で固定するのですが、附締太鼓はロープやボルトなどで固定します。長胴太鼓と比べて、附締太鼓のほうが面の張りが強いという特徴があります。
そのため、和太鼓の中でも音が高く、お囃子や創作太鼓などで使用されます。胴は小柄で、蒔絵(まきえ)などの装飾を施したものも多くあります。附締太鼓については、装飾の具合もそうですが、胴が大きいものほど高値で買い取られている傾向にあります。
和太鼓3:桶胴太鼓
桶胴太鼓(おけどうだいこ)は、獅子舞や下座音楽(げざおんがく)などで使用される和太鼓です。据え置きといって、台座に斜めにして置くタイプと、抱えて使うタイプがあります。他の和太鼓もそうですが、胴が大きく、面に黒牛革を使用している桶胴太鼓は、高値で買い取りされています。
和太鼓の買取相場
それでは、和太鼓の具体的な買取相場を見ていきましょう。当然ですが、使用されている素材や、楽器の状態、楽器のサイズによって、買取価格は大きく変動します。さらに、業者の方針や、そのときの需要によっても変動するため、買取相場はあくまでも参考価格となります。
ここでは、代表的な和太鼓について、どの程度の値段で買い取られているのかを紹介します。
長胴太鼓の買取相場
長胴太鼓の買取相場は、代替木材などの素材で作られたもの(「目有り胴」と呼びます)は、20,000~70,000円で買い取られています。これは長胴太鼓のサイズによって大きく変動し、1尺のものは24,000円程度となっています。そして、ケヤキのくり抜きで作られた高級な長胴太鼓になると、100,000円から120,000円もの高値がつきます。
附締太鼓の買取相場
附締太鼓の買取相場は、20,000~80,000円程度となっています。これもサイズによって変動します。また面の厚さでも価格が変わり、いちばん厚く大きな音が出せる「五丁掛」は、現在76,000円程の値段がついています。
桶胴太鼓の買取相場
桶胴太鼓の買取相場は、40,000~150,000円と大きな幅があります。桶胴太鼓は胴に装飾が施されたものが多く、その出来栄えや製作者によって、価格が大きく変動します。製作者などは、個人では判断が難しい要素でもあるため、専門店や業者に一度相談をすることをおすすめします。
和太鼓を少しでも高く売るポイント
どうせ手放すのならば、高い値段で買い取ってもらいたいですよね。そこで、これから売却する予定の和太鼓を少しでも高く売るために、買取価格が大きく変わるポイントを紹介します。
買取価格が変わるポイント1
素材とコンディション
和太鼓は、ケヤキのくり抜きに黒牛革がもっとも高級なものとされています。これは和太鼓の見た目だけではなく、音色や耐久性にも大きく関わります。集成材ではなくケヤキのくり抜きを使用した和太鼓は、しっかりとメンテナンスをすれば、200年以上使用できるといわれています。
これから売却する予定の和太鼓に、どのような素材が使用されているのかを確認して、適切な業者へ持ち込みましょう。また、和楽器は非常にデリケートな楽器のため、今すぐに売るつもりがないのであれば、物置の奥にしまっておかず、定期的に取り出してメンテナンスをしましょう。そうすることで、買い取りの際に高値がつきやすくなります。
買取価格が変わるポイント2
製作者
和太鼓はエレキギターなどとは違い、すべて職人が手作業で製作しています。名の知れた職人や工房の手による和太鼓は、たとえコンディションがイマイチであったとしても、高値がつく傾向にあります。有名な職人が製作した和太鼓であれば、胴に焼き印が入っているため、誰が製作したのかを一度確認しておくと良いでしょう。ちなみに、現在和太鼓職人は減少しており、和太鼓の供給にも暗雲がたちこめています。それによって、市場での和太鼓の需要が増しています。
買取価格が変わるポイント3
付属品の有無
和太鼓に限らず、付属品の有無は買取価格に大きく影響します。和太鼓の場合は、台座や撥、入れ物などが欠品していると、その分だけ買取価格が下がってしまいます。付属品は無くさないように、そして、買い取りに出す際に付属品をつけ忘れないように注意しましょう。
まとめ
根強い人気だけではなく、海外からの注目や職人の減少などの理由で、和太鼓の需要は増加しています。和太鼓は基本的に、胴にケヤキ、面に黒牛革が使われているものが最高級となります。また、胴が大きい、見事な装飾が施されているなどの要素によって、買取価格が上がります。そして、和太鼓を売却する際には、使われている素材や製作者などを確認したうえで、しっかりと付属品をつけて買い取りに出しましょう。